エンドトキシン試験とは
エンドトキシン試験は、医療機器からの抽出液中に存在するグラム陰性菌由来のエンドトキシンを検出または定量する試験で、エンドトキシンに対する反応特異性が高く、感度の高い物理化学的試験です。
試験方法
エンドトキシン試験は、カブトガニ (Limulus polyphemus) の血球抽出成分 (LAL:Limulus Amebocyte Lysate) がエンドトキシンによって活性化されてゲル形成を引き起こす反応に基づいた試験で、その反応を検出する指標によりゲル化法、比濁法、比色法に分けられます。
判定方法および基準
ゲル化法は、ライセート試薬のゲル形成を指標としてエンドトキシンの有無を評価します。
比濁法は、ライセート試薬のゲル形成過程における濁度変化を指標として抽出液中のエンドトキシン量を求める方法です。
比色法は、ライセート試薬に加えた発色合成基質から遊離した発色基質の量を吸光度 (あるいは透過率) で測定し抽出液中のエンドトキシン量を求める方法です。
さらに比濁法と比色法は、一定反応時間後における濁度または吸光度 (あるいは透過率) に基づくエンドポイント法と、既定の濁度または吸光度 (あるいは透過率) に達するまでの時間、もしくは濁度あるいは発色の経時的変化率との間の用量反応関係に基づくカイネティック法に分けられます。