発熱性物質試験の目的
発熱性物質試験は、医薬品や医療機器の品質管理を目的とした製品の製造過程の汚染やエンドトキシン(グラム陰性菌の細胞壁の一部) の存在を確認するものではなく、医薬品や医療機器の最終製品または原材料中に発熱性物質の有無を確認することを主な目的としています。
発熱性物質試験の概要
一般的に発熱性物質とはエンドトキシンとその他の非エンドトキシン (化学物質や微生物由来など) の2つのカテゴリーに分けられます。
発熱性物質は作用機序から
- サイトカインを介して発熱反応を起こす物質
- 中枢神経系に直接作用する物質
- 酸化的リン酸化の脱共役剤
- その他の作用機序の不明な物質
に分けられます。
これらの発熱性物質の存在の有無を確認する試験法として、ウサギを用いた発熱性物質試験、ヒト細胞を用いたin vitro発熱性物質試験およびエンドトキシン試験があります。
食品薬品安全センターの発熱性物質試験について
発熱性物質試験のガイドラインとして、各国の薬局方が存在し、試験方法や判定基準が異なっています。
食品薬品安全センターでは、日本薬局方(JP)、米国薬局方(USP)、欧州薬局方(EP)、中国薬局方/中国薬典に準拠した試験が実施可能です。
また、申請先が複数ある場合、どの薬局方に従った試験を実施すればよいかなどのご提案が可能です。